【令和8年度】中小企業診断士1次試験 運営管理|令和元年〜令和7年の過去問完全分析と出題予想を徹底解説

【令和8年度】中小企業診断士1次試験 運営管理|令和元年〜令和7年の過去問完全分析と出題予想を徹底解説

中小企業診断士1次試験7科目のなかで、運営管理(オペレーション・マネジメント)は試験初日の最終科目に配置され、出題範囲の広さ・計算問題の比重・最新統計データの織り込みなどから、受験生が最も時間配分に苦しむ科目のひとつです。一般社団法人中小企業診断協会は試験問題と解答を協会公式サイトで公開しており、令和元年度から令和7年度までの全8回分(令和5年度は本試験と再試験の2回実施)の本試験問題は受験対策の最大の武器となります。

運営管理は「生産管理」と「店舗・販売管理」という性格の大きく異なる2つの領域から構成されており、設問数の比率はおおむね6対4で、生産管理が約20〜22問、店舗・販売管理が約17〜23問という配分で安定的に推移しています。

本記事では、令和元年(2019年)から令和7年(2025年)の全8回分・合計335問の出題を実問題ベースで完全に分解・集計し、令和8年度(2026年)試験で出題が予想される論点を、出題確率・難易度・対策法まで踏み込んで詳細に整理します。

POINT本記事は、令和8年度(2026年)の中小企業診断士1次試験を受験される方、ストレート合格を目指して学習計画を組み立てたい方、運営管理の頻出論点と捨て論点を見極めたい方、そして1次試験合格者の指導にあたる先輩診断士の方に最適化された分析記事です。

運営管理の試験全体像と出題構造

運営管理の試験時間は90分、出題数は令和元年から令和7年までで40問〜44問の範囲で推移しており、配点は1問2〜3点を基本とした構成です。設問の配列には明確な構造があり、前半(おおむね第1問〜第21問前後)が生産管理、後半(第22問前後〜最終問題)が店舗・販売管理という配置が令和元年度以降一貫しています。

下表は各年度の構成を整理したものです。

年度 総問題数 生産管理 店舗・販売管理 境界
令和元年 43問 第1〜21問 第22〜43問 第21/22
令和2年 44問 第1〜21問 第22〜44問 第21/22
令和3年 42問 第1〜21問 第22〜42問 第21/22
令和4年 41問 第1〜21問 第22〜41問 第21/22
令和5年本試験 40問 第1〜21問 第22〜40問 第21/22
令和5年再試験 40問 第1〜19問 第20〜40問 第19/20
令和6年 43問 第1〜21問 第22〜43問 第21/22
令和7年 41問 第1〜21問 第22〜41問 第21/22

補足例外は令和5年度再試験のみで、生産管理が19問・店舗販売管理が21問とやや店舗側に重心が寄りました。学習計画上、両領域を別科目として扱う設計は引き続き合理的です。

SUMMARYこのセクションのまとめ

運営管理は生産管理と店舗・販売管理の2領域構成で、境界は第21/22問が定位置。出題数比率はおおむね6対4で安定しており、両領域を別科目扱いで学習設計するのが合理的。

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生産管理の頻出論点ランキング(全8回・実出題ベース集計)

令和元年〜令和7年の全8回(合計約165問)における生産管理の出題論点を1問単位で分解・集計した結果、以下の頻出論点が浮かび上がります。出題回数は実問題から確認した数値です。

論点 出題回数 R8予想確率 難易度 出題年度(実問題ベース)
ライン編成・編成効率 8/8回 98% R1・R2・R3・R4・R5本・R5再・R6・R7すべてで出題
TPM・設備保全 8/8回 98% R1(TPM・予防保全)/R2(設備総合効率)/R3(MTBF・MTTR)/R4(状態監視保全)/R5本(自主保全7ステップ)/R5再(定期保全)/R6(設備管理)/R7(TBM・保全予防)
在庫管理・発注方式 7/8回 90% R1(EOQ)/R2(発注方式)/R3(ダブルビン・定量・定期)/R4(在庫管理用語)/R5本(経済的発注量)/R5再(最適発注計画)/R6(ABC分析)
標準時間・IE 7/8回 88% R1(PTS法)/R2(余裕率・作業分析)/R3(職務設計・サーブリッグ)/R4(ワークサンプリング)/R5本(外掛け法)/R5再(標準時間構成)/R6(MTM法)
レイアウト(SLP・DI・フロムツウ) 7/8回 88% R1(フロムツウチャート)/R2(SLP・DI)/R3(DI・流れ線図)/R5本(SLP・DI)/R5再(フロムツウ)/R6(DI分析)/R7(フリーロケーション・フロムツウ)
生産方式 7/8回 88% R1(生産座席予約)/R2(製番管理)/R3(JIT)/R4(オーダエントリー・モジュール)/R5再(多種少量・間欠生産)/R6(マスカスタマイゼーション・OEM)/R7(セル生産)
QC七つ道具・新QC七つ道具 6/8回 80% R1(パレート図)/R2(ヒストグラム)/R4(管理図・散布図)/R5本(親和図・系統図・PDPC法)/R5再(連関図)/R7(マトリックス図法・チェックシート)
工程分析・工程図記号 6/8回 75% R1(工程分析記号)/R2(製品工程分析)/R4(工程分析)/R5本(作業者工程分析)/R5再(JIS工程分析)/R6(工程分析)
PERT・CPM 6/8回 85% R2(CPM最小費用)/R3(最短完了時間)/R4(CPM)/R5本(PERT図)/R6(PERT計算)/R7(クリティカルパス短縮コスト)
環境管理・廃棄物管理 6/8回 85% R2(ISO14001・エコアクション21)/R3(循環型社会基本法)/R4(サーキュラーエコノミー)/R5本(エネルギー使用合理化法)/R6(LCA・CFP)/R7(カーボンフットプリント)
5S・改善原則(ECRS・3S・動作経済) 6/8回 75% R1(5S・動作経済)/R2(ECRS・3S)/R3(5S・同期化)/R4(ECRS)/R5再(3S・5W1H)/R7(DMAIC・7つのムダ)
管理指標(歩留り・生産性・稼働率) 6/8回 75% R1(稼働率・直行率)/R2(歩留り・リードタイム)/R4(労働生産性)/R5本(操業度)/R5再(能率)/R7(時間稼働率)
製品設計・VE・CAD/CAM 5/8回 70% R2(品質表)/R4(機能設計)/R5本(VE機能分類・PDM)/R5再(マーケットイン)/R7(CAE・CAM・コンカレント)
需要予測(移動平均・指数平滑) 4/8回 60% R1・R2・R3・R6で出題
部品構成表(BOM) 4/8回 55% R1・R3・R5本・R6で出題(部品共通化問題含む)
ジョンソン法(フローショップ) 4/8回 55% R1・R4・R5再・R7で出題(メイクスパン最小化)
仮説検定・統計 3/8回 45% R2(分散検定)/R4(t検定)/R6(z検定)
設備投資・経済性計算 3/8回 45% R1(資本回収係数)/R5本(割引回収期間・正味現在価値)/R5再(原価比較・投資利益率)
流動数分析 3/8回 45% R3・R4・R7で出題
TOC(制約理論) 2/8回 40% R4(ドラム・バッファ・ロープ)/R7(ボトルネック・スループット)
工程能力指数Cp 2/8回 40% R3(1.33基準)/R6(規格変更時計算・改善策)

POINT「ライン編成・編成効率」と「TPM・設備保全」は8回連続出題という驚異的な定着率。これらに加えて「在庫管理」「標準時間」「レイアウト」「生産方式」の4論点も7/8回と高い定着率で、合計6論点で生産管理約21問のうち約12問をカバーします。

生産管理の難所と差がつくポイント

実問題を分析すると、合格者と不合格者で得点差が最も大きく開く論点は以下の3つです。

注意以下の3論点は計算プロセスを正確に追えれば確実に得点できますが、苦手意識が残ったまま本試験を迎えると合否を分ける失点ポイントになります。

  • ① PERT/CPMのコスト最小化問題:令和2年・令和4年・令和7年で出題。クリティカルパス特定→各作業の短縮コスト評価→非クリティカル作業の同時短縮判定の3ステップで対応する
  • ② ライン編成の要素作業割付問題:令和元年・令和3年・令和4年・令和5年再試験で出題。サイクルタイム計算→先行制約遵守→バランスロス最小化の3要素を満たす配置を機械的に探索すれば解ける
  • ③ 経済的発注量EOQと総費用計算:令和元年・令和5年本試験・令和5年再試験でEOQの公式と総費用計算が出題。Q=√(2dc/h)とTC(Q)=aTd/Q+bTQ/2の式を完全に押さえる

SUMMARYこのセクションのまとめ

生産管理は「ライン編成・TPM」が連続出題の鉄板論点。在庫管理・標準時間・レイアウト・生産方式・PERT/CPMを加えた7論点で得点基盤を構築できる。差がつく3つの計算問題(PERT短縮コスト・ライン編成割付・EOQ)は完全制覇が必須。

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店舗・販売管理の頻出論点ランキング(全8回・実出題ベース集計)

店舗・販売管理は、生産管理に比べると最新統計データの差し替え・法令改正対応の出題比重が高く、計算問題よりも知識問題・読解問題の色合いが強い領域です。全8回(合計約170問)の出題を実問題ベースで集計すると、以下の頻出論点が浮かび上がります。

論点 出題回数 R8予想確率 難易度 出題年度(実問題ベース)
売場づくり・VMD・陳列 8/8回 98% R1(フェイスアウト)/R2(陳列手法)/R3(VP・PP・IP)/R4(ゴールデンゾーン・ワンウェイコントロール)/R5本(バラエティ・シーキング)/R5再(前進立体陳列・ジャンブル)/R6(IP)/R7(ネガティブスペース)
在庫管理(最寄品・発注方式) 8/8回 98% R1(定期・定量)/R2(最大在庫・安全在庫)/R3(サイクル在庫)/R4(定期発注)/R5本(安全係数)/R5再(安全在庫)/R6(定期・定量)/R7(ダブルビン)
輸送手段(RORO船・モーダルシフト) 8/8回 98% R1(RORO・モーダルシフト)/R2(中継輸送・ミルクラン)/R3(特別積合せ)/R4(標準貨物自動車運送約款)/R5本(着発線荷役・複合一貫)/R5再(実車率)/R6(標準内航運送約款)/R7(貸切運送)
ユニットロード・物流センター 8/8回 98% R1(通過型・カテゴリー納品)/R2(コンテナ・平パレット)/R3(在庫型・通過型)/R4(一貫パレチゼーション・3PL)/R5本(DPS/DAS)/R5再(パレットプール)/R6(クロスドッキング・ASN)/R7(DFL・PI・パレタイザ)
GS1コード・GTIN・JANコード 8/8回 98% R1(GTIN種類)/R2(GS1 QRコード)/R3(GTIN変更基準・EPC・SGTIN)/R4(インストアマーキング・AI)/R5本(JANシンボル)/R5再(GLN・GRAI・SSCC)/R6(GS1 AI)/R7(GTIN-14・生鮮標準商品コード)
関連法規(特商法・景表法・資金決済法等) 8/8回 98% R1(酒類販売・委託仕入・資金決済法)/R2(景品表示法・改正割賦販売法)/R3(消費税転嫁)/R4(屋外広告物法)/R5本(食品表示法)/R5再(景品表示法)/R6(古物営業法・資金決済法)/R7(特商法・最終確認画面)
店舗管理指標(GMROI・交差比率・人時生産性) 7/8回 88% R1(相乗積)/R2(GMROI・交差比率)/R3(人時生産性)/R5本(相乗積)/R5再(スペース生産性)/R6(交差比率)/R7(損益分岐点・人時生産性)
POSデータ分析(RFM・アソシエーション分析) 7/8回 85% R1(PI値・FSP)/R2(RFM分析)/R3(CRM・FSP)/R4(散布図・相関係数)/R5本(ジャッカード係数・リフト値・クラスター分析)/R5再(基本統計量)/R7(信頼度・リフト値)
立地適正化計画・都市再生特別措置法 5/8回 70% R1(立地適正化計画)/R2(居住誘導区域・都市機能誘導区域)/R3(立地適正化計画)/R5本(広域都市計画)/R5再(居住環境誘導施設)
商圏分析(ライリー・ハフ) 5/8回 75% R2(ライリー&コンバース)/R3(修正ハフ)/R4(ライリー)/R5再(修正ハフ)/R7(ライリー)
商品政策・価格政策(EDLP・ハイ&ロー) 5/8回 70% R2(売価値入率)/R3(マークアップ法)/R4(EDLP・特売)/R5再(52週MD・クロスMD)/R6(EDLP政策)
食品表示法・HACCP 5/8回 65% R1(食品表示法)/R3(HACCP対象)/R5本(HACCP 7原則)/R5再(HACCP小規模6項目)/R7(HACCP 7原則)
商業動態統計・小売業販売額推移 4/8回 80% R2・R4・R5再・R6で出題(業態別販売額推移)
SC白書(ショッピングセンター動向) 4/8回 70% R1(SC2018)/R3(SC白書2021)/R5本(SC白書2023)/R7(SC白書2024)
都市計画法・用途地域 4/8回 75% R1・R4・R5再・R6で出題(用途地域・建築物)
食品リサイクル法 4/8回 55% R1・R3・R5本・R6で出題(基本方針・業種別目標値)
EC市場・電子商取引市場調査 2/8回 75% R6(経産省 令和4年度報告書)/R7(経産省 令和5年度報告書)※2年連続

POINT店舗・販売管理は「売場づくり・VMD」「在庫管理」「輸送手段」「物流センター」「GS1コード」「関連法規」の6論点が全8回連続で出題されており、これらが店舗・販売管理約20問のうち約10〜12問を占めます。確実に得点化すべき必須論点です。

SUMMARYこのセクションのまとめ

店舗・販売管理は売場づくり・在庫管理・輸送・物流センター・GS1コード・関連法規の6論点が全8回連続出題。これに店舗管理指標・POSデータ分析を加えた8論点で安定的に得点可能。商業動態統計・EC市場調査・SC白書は最新版の押さえ込みが必須。

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令和8年度(2026年)の出題予想|生産管理

全8回の実出題データに基づき、令和8年度の生産管理での出題が特に予想される論点を、優先度A・B・Cで整理します。

優先度A:必出予想論点(出題確率85%以上)

論点 R8出題予想内容と対策
ライン編成・編成効率
(8/8連続出題)
サイクルタイム計算、編成効率の算出、バランスロスの判定、要素作業の工程割付が定番。R8では要素作業割付問題または工程数変更時のサイクルタイム計算が予想される
TPM・設備保全
(8/8連続出題)
予防保全・事後保全の体系、設備総合効率、MTBF/MTTR、自主保全7ステップが定番。R8では設備総合効率の計算問題、または改良保全・保全予防の定義問題が予想される
在庫管理・発注方式
(7/8回出題)
経済的発注量公式、定量/定期発注方式、安全在庫、ダブルビン方式、ABC分析が頻出。R8では発注方式の組合せまたはEOQ計算が予想される
PERT・CPM
(6/8回出題)
クリティカルパス特定、所要時間短縮の最小コスト計算が定番。R8でも同形式の出題確率が高い
生産方式の組合せ問題
(7/8回出題)
製番管理、MRP、JIT、オーダエントリー、生産座席予約、モジュール生産、マスカスタマイゼーション、VMI、OEMの組合せ問題が頻出。R8ではセル生産またはBTOの出題が予想される
標準時間・IE
(7/8回出題)
レイティング係数、余裕率(内掛け法・外掛け法)、PTS法、MTM法、ストップウオッチ法、ワークサンプリングが頻出。R8では標準時間の計算問題が予想される
レイアウト(SLP・DI・フロムツウ)
(7/8回出題)
SLP手順、DI分析(横軸距離・縦軸運搬強度)、フロムツウチャートが定番。R8では製品別/工程別/グループ別レイアウトの組合せが予想される

優先度B:循環出題予想論点(出題確率60〜85%)

論点 R8出題予想内容と対策
QC七つ道具・新QC七つ道具 R8では特性要因図・パレート図・散布図・管理図のQC側、または親和図法・系統図法のNQC側が予想される
工程分析・工程図記号 JIS Z 8206工程図記号(基本5+補助3+複合)、製品工程分析、作業者工程分析が頻出。R8では運搬活性示数または流れ線図の出題が予想される
環境管理・廃棄物管理 R8ではSBT、TCFD、Scope1〜3、GX、エネルギー使用合理化法の改正動向が予想される
5S・改善原則 R8では5Sの個別概念、ECRSの各文字の意味(Eliminate・Combine・Rearrange・Simplify)の出題が予想される
需要予測(移動平均・指数平滑) R8では移動平均法または重回帰分析、季節変動・傾向変動の論点が予想される
製品設計・VE・CAD/CAM VE機能分類、CAD/CAE/CAM、コンカレントエンジニアリングが頻出。R8ではPDM・モジュール設計・デザインレビューが予想される
部品構成表(BOM) 隔年〜2年周期で出題されており、R8でも出題確率は高い。ストラクチャ型部品表の階層計算と部品共通化時の代替部品数量計算が定番
ジョンソン法・スケジューリング 2工程フローショップのメイクスパン最小化、SPT・EDD・LPTの各ルールも要押さえ

優先度C:新傾向予想論点(出題確率40〜60%)

論点 R8出題予想内容と対策
スマートファクトリー・DX R8もIoT・AI活用・デジタルツイン・予知保全(AI)の現代化キーワードからの出題が予想される
サプライチェーン・DP R8ではCTO、SCMリスクマネジメント、レジリエンスが予想される
セル生産・1人完結型セル R8ではU字ライン、屋台生産、多能工化の論点が予想される
TOC(制約理論) R8ではボトルネック工程の特定、ドラム・バッファ・ロープ、スループット会計の論点が予想される
工程能力指数Cp・Cpk R8でもCp・Cpkの違い、規格変更時の計算、改善施策の選択問題が予想される

SUMMARYこのセクションのまとめ

生産管理R8予想は、優先度A(必出7論点)→優先度B(循環8論点)→優先度C(新傾向5論点)の3段階で対応。優先度Aの7論点だけで生産管理約21問のうち約12問をカバーできる。

令和8年度(2026年)の出題予想|店舗・販売管理

店舗・販売管理は、最新統計データの織り込みと法令改正対応が出題の中核を占めます。令和8年度では、令和6年度〜令和7年度に公表された統計データと、改正された法令への対応が必須となります。

注意店舗・販売管理は最新統計データへの差し替え法令改正の反映が毎年確実に行われます。古い版のテキストで学習を続けると、本試験で出題範囲外と思い込んで失点します。直前期に必ず最新版を確認してください。

優先度A:必出予想論点(出題確率85%以上)

論点 R8出題予想内容と対策
売場づくり・VMD・陳列
(8/8連続出題)
VP・PP・IPの役割と手法、ゴールデンゾーン、フェイスアウト、ジャンブル陳列、ワンウェイコントロール、AIDMAが定番。R8では陳列パターンまたは動線設計が予想される
在庫管理(最寄品・発注方式)
(8/8連続出題)
定期発注方式・定量発注方式、安全在庫、調達期間、ダブルビン方式が定番。R8では発注間隔・発注量・有効在庫の計算問題が予想される
輸送手段
(8/8連続出題)
RORO船、特別積合せ運送、貸切運送、モーダルシフト、標準貨物自動車運送約款が定番。R8では物流2024年問題、標準的な運賃、共同輸配送が予想される
ユニットロード・物流センター
(8/8連続出題)
在庫型/通過型物流センター、クロスドッキング、摘み取り/種まき方式、ASNが定番。R8ではフィジカルインターネット、トラック予約受付システム、物流DXが予想される
GS1コード・GTIN
(8/8連続出題)
GTIN-8/13/14、GS1事業者コード、AI、生鮮標準商品コードが定番。R8ではEPC・SGTINまたは2次元シンボル(GS1 QRコード)が予想される
関連法規(特商法・景表法等)
(8/8連続出題)
R8ではステマ規制(景表法令和5年改正)、特商法の定期購入規制、改正資金決済法の前払式支払手段が予想される
店舗管理指標
(7/8回出題)
交差比率=粗利率×商品回転率、GMROI、人時生産性、相乗積、損益分岐点売上高が定番。R8ではGMROI、商品回転率、ABC分析の計算問題が予想される
POSデータ分析
(7/8回出題)
RFM分析、アソシエーション分析(信頼度・支持度・リフト値・ジャッカード係数)、CRM、FSPが定番。R8ではバスケット分析、デシル分析、クラスター分析の組合せが予想される

優先度B:循環出題予想論点(出題確率60〜85%)

論点 R8出題予想内容と対策
商業動態統計(最新版) 経済産業省・商業動態統計の最新値で業態別販売額の順位とトレンドを確認。直近4回連続出題ではないためR8では出題確率がさらに高まる
EC市場調査(令和6年度版) 物販系/サービス系/デジタル系のEC市場規模、EC化率、越境EC市場を確認。R6・R7と2年連続出題のためR8でも継続出題確率が高い
SC白書 R8はSC白書最新版から、業態(中心地域/周辺地域)・テナント業種別構成・キーテナント数が予想される
都市計画法・大店立地法 市街化区域・調整区域、用途地域13種、大店立地法配慮事項4類型が定番。R8ではこれら法令から1〜2問の出題が確実
商圏分析(ライリー・ハフ) R8では修正ハフモデル(売場面積・距離2乗則)またはライリー&コンバースの法則の計算問題が予想される
商品政策・価格政策 EDLP政策、ハイ&ロー政策、ロスリーダー、ラインロビングが定番。R8ではマークアップ法、内的参照価格、PBの論点が予想される
立地適正化計画 居住誘導区域、都市機能誘導区域、居住調整区域が定番。直近R6・R7では出題されていないためR8で再出題確率が上昇
食品リサイクル法・食品ロス R8では食品ロス削減推進法、3分の1ルール、フードバンクの論点が予想される

優先度C:新傾向予想論点(出題確率40〜60%)

論点 R8出題予想内容と対策
OMO・キャッシュレス R8ではBOPIS、ライブコマース、ショールーミング/ウェブルーミングの出題が予想される
色彩・照明 R8では色相・明度・彩度、補色関係、光源(昼光色・電球色)の論点が予想される
個人情報保護法 R8ではCookie規制、要配慮個人情報、仮名加工情報・匿名加工情報の論点が予想される
非計画購買・購買行動 R8ではAIDMA・AISAS・SIPSなど購買意思決定モデル、または計画購買と非計画購買の比率が予想される
大規模小売店舗立地法 R8では届出義務、店舗面積1,000m²超の対象、勧告と公表の流れの論点が予想される

SUMMARYこのセクションのまとめ

店舗・販売管理R8予想は、優先度A(必出8論点)の押さえ込みで店舗・販売管理約20問のうち約10〜12問をカバー。優先度Bは商業動態統計・EC市場・SC白書の最新版確認が必須。優先度Cは新傾向対応として広く浅く対応。

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運営管理を攻略する具体的な学習戦略

実出題データを踏まえた、運営管理の合格点(60点)獲得のための学習戦略を3段階で整理します。

第1段階:頻出論点13個の完全制覇(学習期間:3〜4か月)

優先度Aの論点(生産管理7論点・店舗販売管理6論点)を、過去7年分のうち最低5回分について完全に解けるレベルまで仕上げます。この段階で約40〜45点分の得点基盤を構築できます。これらは全8回連続〜7/8回出題されており、令和8年度試験でほぼ確実に出題されます。

第2段階:循環論点11個の押さえ込み(学習期間:1〜2か月)

優先度Bの論点をひととおりカバーし、各論点で過去問の典型問題を解けるレベルに引き上げます。この段階で60点ライン(合格ライン)に到達します。QC七つ道具、工程分析、環境管理、5S・改善原則、需要予測、製品設計・VE、部品構成表、ジョンソン法、店舗管理指標、POSデータ分析、商圏分析の11論点が対象です。

第3段階:新傾向論点への対応(学習期間:直前1か月)

優先度Cの新傾向論点について、最新動向の知識をインプットします。スマートファクトリー、サーキュラーエコノミー、CFP・GX、サプライチェーン・DP、セル生産、OMO・オムニチャネル、キャッシュレス、食品ロス、個人情報保護の論点を直前期に押し込み、70点超え(足切り回避を超える得点上積み)を目指します。

SUMMARYこのセクションのまとめ

学習戦略は3段階。第1段階(3〜4か月)で頻出13論点を完全制覇し40〜45点の基盤を構築、第2段階(1〜2か月)で循環11論点を押さえて60点ライン到達、第3段階(直前1か月)で新傾向論点を上積みして70点超えを狙う。

まとめ|運営管理 令和8年度試験の5つのポイント

ポイント 内容
① 6対4の出題構造を意識 生産管理約20〜22問、店舗・販売管理約17〜23問の配分は安定。境界は第21/22問が定位置。両領域を別科目として扱う学習設計が合理的
② 13個の頻出論点に集中投資 優先度A論点は全8回連続〜7/8回の高頻度出題。これだけで合格点の約7割を確保できる
③ 計算問題は完全制覇 PERT/CPM、ライン編成、EOQ、損益分岐点、Cp、交差比率、ライリー式の計算問題は毎年合計5〜8問出題され、合否を分ける
④ 最新統計・法令の押さえ込み 商業動態統計、EC市場調査、SC白書、特商法、景表法の最新版を直前期に必ず確認。3〜5問の確実な得点源
⑤ 新傾向は深追いせず広く浅く スマートファクトリー、GX、OMO、CFPなど新傾向は1〜2問。深追いは非効率で、用語ベースで広く浅く対応する

よくある質問(Q&A)

Q運営管理は1次試験のなかで難しい科目ですか?

A年度別の科目合格率は10〜25%程度の幅で推移しており、年度によりばらつきがあります。出題範囲の広さ・計算問題の比重・最新統計データの織り込みなどから、受験生が時間配分に苦しむ科目のひとつです。ただし、生産管理と店舗・販売管理の両領域は出題論点が比較的固定的であり、過去問演習をしっかり積めば60点取得は十分可能です。本記事の頻出論点ランキングを参考に、捨て論点を作らず、頻出論点を確実に得点化する戦略が有効です。

Q生産管理と店舗・販売管理、どちらを先に学習すべきですか?

A生産管理を先に学習することが推奨されます。理由は3つあり、①生産管理は計算問題が多く習熟に時間がかかるため早期着手が必要、②2次試験事例Ⅲ(生産・技術)の基礎となり、1次・2次を貫通する学習設計が組める、③店舗・販売管理は最新統計データへの差し替えが毎年あるため、直前期の集中学習が効率的だからです。両領域の学習比重は、おおむね6対4で生産管理を厚めに配分する設計が合理的です。

Q過去問は何年分やればいいですか?

A最低5年分、可能であれば7年分(全8回分)の演習を推奨します。本記事で実問題を分析した結果、頻出論点は循環的に出題されており、5〜7年分の過去問演習で出題パターンの大部分を網羅できます。特に令和5年度は本試験と再試験の2回が実施され、合計8回分の問題が利用可能なため、令和3年度以降の5年分(計6回分)に絞り込んで深く演習する戦略も有効です。協会公式サイト(jf-cmca.jp)から無料でダウンロード可能です。

Q統計データや法令改正への対応はどうすればいいですか?

A直前期(試験2〜3か月前)に集中的にインプットする戦略が有効です。具体的には、経済産業省の商業動態統計・電子商取引市場調査報告書、日本ショッピングセンター協会のSC白書、消費者庁のガイドライン(特定商取引法・景品表示法)の最新版を確認します。市販の予備校テキストでは令和8年度試験向けに最新データへの差し替えが行われた版を使用することが必須です。古い版で学習すると、データ更新による出題変化に対応できなくなります。

Q計算問題が苦手な場合の対策はありますか?

A計算問題は出題パターンが極めて限定的であり、定型問題の反復演習で必ず克服できます。PERTのクリティカルパス計算と短縮コスト計算、ライン編成効率(Σti/K×CT)、経済的発注量(EOQ=√(2dc/h))、指数平滑法、損益分岐点売上高、工程能力指数(Cp=(USL-LSL)/6σ)、交差比率(粗利率×商品回転率)、ライリー式・修正ハフモデルの公式は完全暗記が必要です。各公式について最低10問ずつ過去問演習を積めば、本試験で類似問題が出題された際に確実に得点化できます。

Q関連法令の対策はどこまで深掘りすべきですか?

A条文の暗記ではなく、制度趣旨と主要規制内容の理解にとどめます。都市計画法(市街化区域・調整区域・用途地域13種)、大規模小売店舗立地法(配慮事項4類型)、特定商取引法、景品表示法、屋外広告物法、景観法、食品リサイクル法、廃棄物処理法、資金決済法、個人情報保護法、古物営業法の11法令について、各2〜3個の重要ポイントを押さえれば、本試験での出題範囲をほぼカバーできます。法令の改正動向も毎年フォローが必要です。

Q運営管理と他科目の関連性は?

A運営管理は2次試験事例Ⅲ(生産・技術)の直接的な基礎となります。生産方式・工程管理・QC・在庫管理の論点は事例Ⅲの設問解答で頻繁に活用されます。また、店舗・販売管理は事例Ⅱ(マーケティング・流通)と関連性が深く、商圏分析・VMD・小売業の業態論点が活用されます。さらに、1次試験内では、財務・会計の損益分岐点分析、企業経営理論のマーケティング論、経営情報システムのEDIや基幹システム論点と相互に関連します。1次・2次を貫通した学習設計が効率的です。

Q運営管理の足切り(40点未満)を回避する最低ラインの戦略は?

A足切り回避を最優先する場合は、頻出論点13個のうち負担の軽い論点に絞り込む戦略が有効です。具体的には、生産方式(暗記中心)、工程分析・工程図記号(JIS暗記)、関連法規(基本論点のみ)、商業動態統計、VMD(売場づくり)、GS1コード(GTIN)、店舗管理指標(交差比率・損益分岐点)の7論点に集中することで、約30〜35点の得点基盤を確保できます。これに計算問題で得点上積み(PERT・ライン編成)を加えれば、足切り回避ラインに到達します。

Q直前期(試験1か月前)にやるべきことは何ですか?

A直前期は新規論点の学習ではなく、既習論点の精度向上と最新データの更新に集中します。具体的には、①過去5年分の本試験を時間を計って2周目演習する、②間違えた問題のみピックアップして再度解く、③最新版の商業動態統計・EC市場調査・SC白書をテキストで確認する、④計算問題の公式を毎日10分音読する、⑤過去問の選択肢を「なぜ正しいか」「なぜ誤りか」言語化できるかチェックする、の5点が有効です。新規論点に手を出すと既習論点の精度が下がるため、絶対に避けるべきです。

Q運営管理の本試験当日の解答戦略は?

A運営管理は試験時間90分・出題数40〜44問のため、1問あたり約2分の解答時間です。本試験当日は、①最初の3分で全問を流し読みし、難易度を仮判定する、②知識問題から優先的に解答し時間消費を抑える、③計算問題は1問4〜5分の上限を設定し、超過したら飛ばす、④店舗・販売管理の統計データ問題は知らなければ即諦めて飛ばす、⑤最後の10分で見直しと、飛ばした問題への再着手を行う、の5段階戦略が有効です。「全問解こうとせず、解ける問題で確実に得点する」姿勢が合格への近道となります。

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壱市コンサル塾は、現役の中小企業診断士・認定支援機関である壱市コンサルティングが運営する、中小企業診断士試験合格を本気で目指す方のための学習支援サービスです。本記事のような過去問の徹底分析と的中率の高い出題予想を強みとし、効率的な学習設計と直前期の集中対策で受験生の合格をサポートします。

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参考情報・出典

  • 一般社団法人中小企業診断協会「試験問題・解答」https://www.jf-cmca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html
  • 令和元年〜令和7年度(全8回)中小企業診断士1次試験 運営管理 本試験問題
  • 経済産業省「商業動態統計」最新版
  • 経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書」
  • 一般社団法人日本ショッピングセンター協会「SC白書2024(デジタル版)」
  • 消費者庁「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」
  • JIS Z 8141「生産管理用語」・JIS Z 8206「工程図記号」
山口 晋

山口 晋

認定経営革新等支援機関ID:107613000510
経済産業大臣登録 中小企業診断士(登録番号420415)

長野県上田市出身。中小企業診断士・行政書士が所属する、株式会社壱市コンサルティングの代表
不動産業界にて約18年間、不動産売買仲介やビル管理運営に従事。その後、経営コンサルタントとして独立し、株式会社壱市コンサルティングを設立。

得意な業界は、IT業界、不動産業、建設業、飲食業、サービス業全般。
事業計画策定、資金調達、補助金支援などを通じて、事業者の成長フェーズや置かれている状況に応じた支援を行ってきた。

事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、新事業進出補助金、省力投資補助金(一般型)などを中心に、補助金採択総額は15億円以上、約100件以上の支援実績を有する。

一方で、補助金支援やコンサルティングの現場において、「採択されたにもかかわらず事業が前に進まない」「実行段階で立ち止まってしまう」といったケースに数多く立ち会い、正解や制度活用だけでは経営は良くならないという問題意識を強める。

現在は、申請や実行を前提とするのではなく、進む・進まないを含めた経営判断を事前に整理することを重視した支援スタイルへと軸足を移している。
経営者が自ら判断を引き受け、納得して前に進める状態をつくることを目的としている。

また、壱市コンサル塾では、中小企業診断士2次試験対策講座の講師、
実務従事サービス、独立・副業支援などを通じて、診断士の育成や実務支援にも長年携わってきた。
現在は「正解を教える」こと以上に、自ら考え、判断できる人材を増やすことを重視している。

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