【令和8年度(2026年)】中小企業診断士 企業経営理論|過去8回分の出題分析と出題予想を4分野別に徹底解説

【令和8年度(2026年)】中小企業診断士 企業経営理論|過去8回分の出題分析と出題予想を4分野別に徹底解説

中小企業診断士1次試験の科目「企業経営理論」は、毎年7月下旬から8月上旬に実施される試験のなかで、最も配点比重が高く、合否を分ける最重要科目として位置づけられています。令和8年度(2026年)の試験に向けて、過去8回分の出題傾向を体系的に把握しておくことは、限られた学習時間で合格点を確保するための最短ルートとなります。

企業経営理論の出題は、経営戦略論・経営組織論・労働関係法規・マーケティング論の4分野から構成されており、それぞれの分野で問われる論点には明確なパターンと頻出テーマが存在します。過去8回の問題を分野別に整理することで、令和8年度(2026年)試験で出題される可能性の高い論点を高い精度で予測できます。

本記事では、令和元年度(2019年)から令和7年度(2025年)までに実施された合計8回分の出題を4分野別にマトリクス化し、頻出論点を抽出した上で、令和8年度(2026年)試験の出題予想を提示します。これから1次試験を受験する方はもちろん、2次試験を見据えて1次の基礎を再構築したい方にも参考になります。

中小企業診断士1次試験「企業経営理論」の科目概要と4分野構造

企業経営理論は、中小企業診断士1次試験7科目のなかで唯一試験時間が90分と長く、設問数も例年33〜40問前後と多い、ボリュームのある科目です。配点は100点満点で、合格基準は60点以上、ただし40点未満で足切りという原則は他科目と共通しています。

出題範囲は協会の試験案内に基づき、大きく4つの分野で構成されています。これは出題順にも反映されており、第1問から順に「経営戦略論」「経営組織論」「労働関係法規」「マーケティング論」の順で出題されるのが定型です。

分野 出題範囲 出題数 配点ウェイト
経営戦略論 全社戦略・事業戦略・競争戦略・成長戦略・イノベーション理論・国際経営・CSR・ESG 10〜14問 約30〜35%
経営組織論 組織構造・組織文化・組織行動(モチベーション/リーダーシップ)・組織学習・組織変革・人的資源管理 8〜11問 約23〜25%
労働関係法規 労働基準法・労働契約法・労働組合法・労働者派遣法・育児介護休業法・労働安全衛生法・労働施策総合推進法・社会保険諸法令 3〜5問 約8〜12%
マーケティング論 マーケティング戦略(STP)・消費者行動・製品/価格/チャネル/プロモーション・ブランド・サービスマーケティング・マーケティング・リサーチ・デジタル・マーケティング 9〜13問 約28〜35%

▎POINT

企業経営理論で60点を確保するには、経営戦略論とマーケティング論の2大ボリュームゾーンで7割以上の正答率を維持し、労働関係法規で半分以上、経営組織論で5〜6割を確保する戦略が現実的。

📌 このセクションのまとめ

企業経営理論は90分・33〜40問の構成で、4分野が出題順に固定されている。経営戦略論とマーケティング論の2分野で約65%の配点を占めるため、この2分野の頻出論点を最優先で攻略することが合格への近道。

過去8回の出題分野別マトリクス(令和元年度〜令和7年度)

過去8回の出題分布を集計すると、年度ごとの分野別問題数は概ね以下の通りです。各年度とも問題総数は33〜40問の範囲で安定しており、分野別の配分にも一貫した傾向が見られます。

年度 戦略 組織 労働 マーケ 合計
令和元年(2019年) 12 9 4 9 34
令和2年(2020年) 13 10 4 10 37
令和3年(2021年) 13 10 4 11 38
令和4年(2022年) 12 10 4 11 37
令和5年(2023年) 13 10 4 10 37
令和5年(2023年・再) 10 8 3 12 33
令和6年(2024年) 13 10 4 13 40
令和7年(2025年) 13 10 4 13 40

▎POINT

過去8回を通じて、分野別の出題数はほぼ固定化している。経営戦略論10〜13問・経営組織論8〜10問・労働関係法規3〜4問・マーケティング論9〜13問の配分は、令和8年度(2026年)試験でも極めて高い確率で踏襲される。

📌 このセクションのまとめ

過去8回の分野別出題数は概ね固定。令和8年度も同じ配分が想定されるため、分野別に学習配分を設計できる。経営戦略論とマーケティング論の2分野で約65%を占める構造を意識した時間配分が重要。

経営戦略論の頻出論点と過去8回の出題傾向

経営戦略論は、企業経営理論のなかで最もボリュームが大きく、テキストでの学習範囲も広い分野です。過去8回の出題を整理すると、以下の論点が高頻度で繰り返し問われていることが分かります。

論点 頻度 主な切り口
イノベーション理論 8/8回 製品アーキテクチャ、A-Uモデル、ヘンダーソン&クラーク、ティース、ユーザー・イノベーション
業界の構造分析・参入障壁 7/8回 5フォース、競争状況の判定、ハーフィンダール指数
M&A・戦略的提携 6/8回 TOB、MBO、買収防衛策、デューデリジェンス
PPM 6/8回 4象限の特徴、資源配分、SBU
新事業創出 6/8回 エフェクチュエーション、リーン・スタートアップ、キャズム
国際経営 6/8回 バートレット&ゴシャール、I-R、OLI、進出形態
CG・CSR・ESG・SDGs 6/8回 ISO26000、SDGs経営ガイド、社会貢献活動
多角化戦略 5/8回 アンゾフ、ルメルト、シナジー、相補効果
アンゾフ意思決定論 4/8回 戦略的・管理的・業務的、部分的無知
垂直統合・取引コスト理論 4/8回 ウィリアムソン、関係特殊資産
競争戦略・先行者優位性 4/8回 ポーター3つの基本戦略、競争地位別戦略
ファミリービジネス 4/8回 4Cモデル、スリーサークル、PPPモデル
コア・コンピタンス 4/8回 ハメル&プラハラード、コア技術戦略
VRIOフレームワーク 3/8回 バーニー、4条件の組み合わせ
知識創造理論 3/8回 野中郁次郎、暗黙知・形式知、SECIモデル
情報財・ネットワーク外部性 3/8回 デジタル財、デファクト・スタンダード

▎POINT

「イノベーション理論」が過去8回すべてで出題されている点が決定的。製品アーキテクチャ、A-Uモデル、ヘンダーソン&クラークの類型、ティースの補完的資産、ユーザー・イノベーションなど、論点を切り替えながら毎年問われており、令和8年度も出題はほぼ確実視される。

⚠ 注意

近年はホッファー&シェンデルの戦略階層、ダイナミック・ケイパビリティ、コーポレートガバナンス・コードといった、市販テキストでは扱いが薄いマイナー論点が増加傾向。過去問だけでは対応できない「現代的論点」へのアップデートが、令和8年度対策の鍵となる。

📌 このセクションのまとめ

経営戦略論はイノベーション理論が8回連続出題と他を圧倒。5フォース7/8回、PPM・M&A・新事業創出・国際経営・CG/CSRが6/8回と続く。ヘンダーソン&クラーク類型、ティース補完的資産といった派生論点も要マーク。

経営組織論の頻出論点と過去8回の出題傾向

経営組織論は、組織構造論・組織行動論(モチベーション、リーダーシップ)・組織文化・組織学習・組織変革・人的資源管理の各テーマを循環的に出題する分野です。過去8回の主要論点は以下の通りです。

論点 頻度 主な切り口
組織構造論 8/8回 機械的・有機的、事業部制、機能別、マトリックス
動機づけ理論 7/8回 マズロー、ERG、期待理論、目標設定理論、職務特性
リーダーシップ・パワー源泉 7/8回 変革型、SL、パス・ゴール、フィードラー、LMX
意思決定論・組織均衡論 5/8回 バーナード、サイモン、誘因と貢献、無関心圏
組織変革 5/8回 コッター8段階モデル、変革への抵抗
組織間関係 5/8回 資源依存、組織セットモデル、紐帯
組織文化論 4/8回 シャイン3層モデル、組織文化の逆機能
コンフリクト・集団思考 4/8回 ジャニス、グループシンク、グループシフト
両利きの経営・ライフサイクル 4/8回 オライリー&タッシュマン、深化と探索
組織学習 3/8回 シングル・ダブルループ、コルブ学習サイクル
人的資源管理 3/8回 職能資格制度、コンピテンシー、360度評価
認知バイアス・ストレス論 1/8回 ヒューリスティック、ストレッサー、コーピング

▎POINT

組織構造論は8回連続出題、動機づけ理論・リーダーシップ理論も7/8回と、この3論点が経営組織論の「鉄板論点」。組織変革(コッター8段階)、組織間関係、意思決定論(バーナード・サイモン)も5/8回と高頻度で、典型論点の繰り返し性が確認できる。

📌 このセクションのまとめ

組織構造論8回連続、動機づけ・リーダーシップ7/8回が最頻出。コッター8段階・期待理論・パワー源泉・両利きの経営は典型論点。認知バイアスとストレス・コーピングの新傾向にも要注意。

労働関係法規の頻出論点と過去8回の出題傾向

労働関係法規は、出題数は3〜4問と限定的ですが、合格点確保の観点では決して軽視できない分野です。出題範囲は労働基準法・労働契約法・労働組合法・労働者派遣法・育児介護休業法・労働安全衛生法・労働施策総合推進法・社会保険諸法令など、人事労務に関する多くの法令にまたがります。

論点 頻度 主な切り口
労働基準法 8/8回 労働時間、解雇、賃金、年次有給休暇、就業規則
労働契約法 5/8回 採用内定、有期雇用、無期転換、解雇権濫用法理
割増賃金・平均賃金 4/8回 深夜・休日割増、60時間超割増、平均賃金算定
育児・介護休業法 4/8回 出生時育児休業、育介休業の取得条件
ハラスメント関連 4/8回 パワハラ、マタハラ、労働施策総合推進法
労働者派遣法 3/8回 派遣期間、禁止業務、労働契約申込みみなし
変形労働時間制・フレックス 3/8回 1ヶ月単位・1年単位、清算期間、コアタイム
労働安全衛生法 3/8回 ストレスチェック、長時間労働面接指導
社会保険・労働保険 2/8回 健康保険・厚生年金、被保険者資格
労働組合法 1/8回 労働協約、不当労働行為

▎POINT

「労働基準法」は過去8回連続で出題されており、令和8年度(2026年)も確実に出題される。労働時間制度(変形労働時間制、フレックスタイム制、36協定)、解雇規制、有期雇用、年次有給休暇、就業規則が頻出論点。

💡 補足

近年の法改正動向を反映した「ハラスメント関連(パワハラ・セクハラ・マタハラ)」「育児休業の改正(出生時育児休業)」「ストレスチェック制度」も継続出題傾向。労働組合法は出題実績が少ないため、循環周期で復活する可能性がある。

📌 このセクションのまとめ

労働関係法規は労基法と労契法の2法で2問を確実に確保する戦略が現実的。平均賃金計算・60時間超割増賃金率・深夜割増賃金など、数値の正確な暗記が問われる傾向が強まっている。

マーケティング論の頻出論点と過去8回の出題傾向

マーケティング論は、4P(製品・価格・チャネル・プロモーション)の伝統的な枠組みに加え、デジタル時代の新概念(SNS、サブスクリプション、ダイナミック・プライシング、D2C、ステマ規制等)まで幅広く問われる分野です。

論点 頻度 主な切り口
消費者行動 8/8回 関与水準、購買意思決定、ロジャース普及理論、知覚
価格戦略・プライシング 8/8回 浸透、上澄み、キャプティブ、ダイナミック、プロスペクト
ブランド・マネジメント 7/8回 エクイティ、ポジショニング、ブランド拡張、地域ブランド
マーケコミ・プロモ戦略 7/8回 AIDMA・AISAS、SNS広告、インフルエンサー、プッシュ/プル
マーケティング・リサーチ 7/8回 コンジョイント、知覚マップ、観察法、投影法、定量・定性
サービス・マーケティング 6/8回 無形性・同時性・消滅性、SERVQUAL、SDL
流通・チャネル戦略 5/8回 開放的・選択的・排他的、オムニチャネル、D2C
デジタル・マーケティング 5/8回 O2O、OMO、メタバース、サブスクリプション
STP・市場細分化 5/8回 セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング
顧客満足・ロイヤルティ 4/8回 期待不一致理論、顧客生涯価値、CRM、RFM分析
新製品開発・PLC 4/8回 アイデアスクリーニング、プロトタイプ、ステージゲート
SDGs・サステイナブル 4/8回 ソサイエタル、CSV、コーズリレーテッド
BtoBマーケティング 3/8回 組織的購買、関係性マーケティング
グローバル・マーケティング 1/8回 フランチャイズ、輸出、ジョイントベンチャー
パッケージ・デザイン 2/8回 アフォーダンス、移転可能性、防御可能性

▎POINT

「消費者行動」と「価格戦略」が過去8回連続で出題される絶対的な鉄板論点。「ブランド・マネジメント」「マーケティング・コミュニケーション」「マーケティング・リサーチ」も7/8回と極めて高頻度で、この5つは令和8年度も確実視できる出題テーマ。

⚠ 注意

近年はインフィード広告、AIDMA/AISAS/FCBグリッド、リ・ターゲティング広告、サードパーティ・クッキーの個人情報保護法上の扱いなど、極めて現代的な論点が問われている。市販テキストだけでは情報が不十分な場合があるため、最新動向のキャッチアップが必須。

📌 このセクションのまとめ

マーケティング論は消費者行動・価格戦略が8回連続出題と「絶対出題ゾーン」。ブランド・コミュニケーション・リサーチの3論点を加えた5論点で出題の約半数をカバーできる。ロジャース普及理論・コンジョイント分析・AISASも必修論点。

令和8年度(2026年)試験 出題予想

過去8回の出題マトリクスと頻出論点の循環パターンを踏まえ、令和8年度(2026年)試験で出題される可能性の高い論点を、4分野別に予想します。出題確率は過去8回の出題実績と循環周期から推定したものです。

経営戦略論の出題予想

論点 確率 予想される問われ方
イノベーション理論 ★★★★★
95%超
8回連続出題、ヘンダーソン&クラーク類型・ティース補完的資産
5フォース・参入障壁 ★★★★★
90%
7/8回、業界の競争状況の判定
PPM ★★★★★
85%
4象限の特徴と資源配分判定
M&A・戦略的提携 ★★★★★
85%
TOB、MBO、CVC、買収防衛策
新事業創出(エフェクチュエーション等) ★★★★
80%
5つの行動原則、リーンスタートアップ
国際経営 ★★★★
80%
4類型・OLI・進出形態
CG・CSR・ESG・SDGs ★★★★
80%
SDGs経営ガイド、ISO26000
多角化・成長マトリクス ★★★★
75%
4つの成長戦略、専門化率
VRIO ★★★★
70%
4条件の組み合わせ判定
ダイナミック・ケイパビリティ ★★★★
70%
組織能力論、新傾向継続候補
ファミリービジネス ★★★
55%
4Cモデル、スリーサークル

経営組織論の出題予想

論点 確率 予想される問われ方
組織構造論 ★★★★★
95%
8回連続、機械的/有機的、事業部制
動機づけ理論 ★★★★★
90%
期待理論、マズロー、ハックマン&オルダム
リーダーシップ・パワー源泉 ★★★★★
85%
変革型・SL・パスゴール、5種のパワー
バーナード・サイモン ★★★★
70%
組織均衡論、誘因と貢献、無関心圏
組織変革・コッター8段階 ★★★★
70%
8段階の順序、変革への抵抗
組織間関係 ★★★★
70%
資源依存、ネットワーク、紐帯
組織学習 ★★★★
70%
シングル・ダブルループ、復活見込み
両利きの経営・ライフサイクル ★★★
65%
深化と探索のバランス
人的資源管理 ★★★
60%
評価、コンピテンシー、復活候補
認知バイアス・ストレス論 ★★★
55%
ヒューリスティック、コーピング

労働関係法規の出題予想

論点 確率 予想される問われ方
労働基準法 ★★★★★
95%
8回連続、労働時間・解雇・賃金
労働契約法 ★★★★
80%
無期転換、雇い止め法理、解雇権濫用
育児・介護休業法 ★★★★
75%
出生時育児休業、取得条件
ハラスメント関連 ★★★★
70%
パワハラ防止措置、雇用管理上の措置
割増賃金・平均賃金 ★★★★
65%
深夜・60時間超割増、計算問題
労働者派遣法 ★★★
55%
派遣期間、禁止業務
労働組合法・安衛法 ★★★
50%
労働組合法は出題候補

マーケティング論の出題予想

論点 確率 予想される問われ方
消費者行動 ★★★★★
95%
8回連続、ロジャース普及理論
価格戦略・プライシング ★★★★★
95%
8回連続、プロスペクト・バンドリング
ブランド・マネジメント ★★★★★
90%
ブランド・エクイティ、ポジショニング
マーケコミ・プロモ戦略 ★★★★★
90%
AIDMA・AISAS、SNS広告
マーケティング・リサーチ ★★★★★
85%
コンジョイント、観察法、定量・定性
サービス・マーケティング ★★★★
75%
無形性・同時性・消滅性、SDL
流通・チャネル戦略 ★★★★
70%
開放的・選択的・排他的
デジタル・マーケティング ★★★★
75%
D2C、OMO、メタバース
顧客満足・ロイヤルティ ★★★
60%
期待不一致理論、顧客生涯価値
SDGs・サステイナブル ★★★
60%
CSV、グリーン・コンシューマー
STP・市場細分化 ★★★
55%
サイコグラフィック変数

▎POINT

過去8回分析により、出題予想確率★★★★★(85%以上)の論点が各分野で明確化。これらに学習時間の60%を投入し、★★★★(65〜80%)の論点で得点を上積みする戦略が最も効率的。

📌 このセクションのまとめ

令和8年度予想で★★★★★(85%以上)の確実視論点は約12論点。これらに学習時間の60%を投入し、★★★★レベルに30%、新傾向論点に10%を配分する時間設計が最適。

令和8年度(2026年)試験に向けた学習戦略

過去8回の出題分析を踏まえ、令和8年度(2026年)試験に向けて取るべき学習戦略を、優先順位別に整理します。

優先順位 領域 具体的な学習方針
最優先 経営戦略論の頻出論点 5フォース・PPM・VRIO・多角化・M&A・イノベーション理論(ヘンダーソン&クラーク・ティース含む)・エフェクチュエーションの7論点を完全マスター
優先1 マーケティング論の鉄板論点 消費者行動・ブランド・価格戦略・マーケコミ・リサーチは7〜8/8回。コンジョイント分析・AISAS・ロジャース普及理論も補強
優先2 経営組織論のリーダーシップ・動機づけ リーダーシップ6パターン・動機づけ5パターン・コッター8段階・パワー源泉5種類を整理。組織構造論も必須
優先3 労働関係法規の重要法令 労基法・労契法を得点源に、育介法・派遣法・ハラスメントも押さえる。割増賃金率の正確な暗記を
補強 新傾向論点 ダイナミック・ケイパビリティ、認知バイアス、ストレス・コーピング、ESG、SDGs、CSV、D2C、OMO

▎POINT

合格点60点の確保を最低ラインとすると、経営戦略論13問のうち9問、経営組織論10問のうち5〜6問、労働関係法規4問のうち2問、マーケティング13問のうち9問の正答が目安。マーケティングと経営戦略の2大ボリュームゾーンで7割を取れば、他分野での若干の取りこぼしは挽回可能。

📌 このセクションのまとめ

最優先〜優先3の4階層で学習配分を設計し、戦略論・マーケで70%、組織論で55%、労働関係法規で50%を目標とする。新傾向論点は最後の上積みに位置づける。

まとめ:令和8年度(2026年)企業経営理論を攻略する5つの要点

ポイント 内容
4分野構造を正確に理解する
戦略10〜13問・組織8〜10問・労働3〜4問・マーケ9〜13問の構成で、令和8年度も同じ配分が想定される
イノベーション理論・組織構造論・労基法は8回連続出題
過去8回で1度も外れたことのない論点群。製品アーキテクチャ・ヘンダーソン&クラーク類型・事業部制・労働時間制度を必修
消費者行動・価格戦略も8回連続出題
マーケティング論の絶対鉄板論点。関与水準、購買意思決定、補償型/非補償型、キャプティブ、プロスペクト理論、ダイナミック・プライシングなど
5フォース・M&A・新事業創出も6/8回以上
第二階層の頻出論点群。VRIOやファミリービジネス4Cモデル、エフェクチュエーション5原則も周辺論点として押さえる
新傾向論点を見逃さない
ダイナミック・ケイパビリティ、ESG・SDGs・CSV、SNS広告、D2C、OMO、メタバース。出生時育児休業、パワハラ防止措置など法改正論点も継続出題

Q&A|中小企業診断士 企業経営理論 過去問分析と令和8年度予想

❓ Q1.企業経営理論の試験時間と問題数は?
✓ A.試験時間は90分、問題数は33〜40問前後。中小企業診断士1次試験7科目のなかで唯一90分の長丁場であり、設問数も多いため、1問にかけられる時間は平均2分強。設問文と選択肢が長文になる傾向があるため、過去問演習を通じて時間配分の感覚を体得することが重要。配点は100点満点、合格基準は60点以上。
❓ Q2.過去問は何年分やればよいか?
✓ A.直近7〜10年分が標準的な範囲。本記事で分析した令和元年度(2019年)〜令和7年度(2025年)の過去8回分を3〜5周回すことで、頻出論点を確実に押さえることができる。さらに余裕がある場合は、平成28年度(2016年)〜平成30年度(2018年)まで遡ると、循環周期で再登場する論点まで把握できる。ただし、近年の経営学の進化が著しいため、平成20年代前半より古い過去問は学習効率の観点でおすすめできない。
❓ Q3.経営戦略論で確実に得点するには何を優先すべきか?
✓ A.イノベーション理論(ヘンダーソン&クラーク類型、ティース補完的資産含む)、5フォース分析、M&A・戦略的提携、新事業創出(エフェクチュエーション)、PPM、多角化(アンゾフ・ルメルト)、VRIOの7論点を最優先。この7論点で経営戦略論の出題の75%以上をカバーできる。学習配分はこの7論点に集中投下するのが効率的。
❓ Q4.労働関係法規はどの程度まで学習すればよいか?
✓ A.出題数が3〜4問と限定的のため、すべての法令を網羅する必要はない。労働基準法と労働契約法の2法を確実に得点源とし、育介法・派遣法・ハラスメント関連の3つを「準確実」レベルで押さえる。平均賃金、60時間超割増賃金率(5割5分)、深夜割増賃金などの数値暗記問題も出題されるため、計算問題対策も忘れずに。3〜4問中2問正答できれば合格レベルに到達可能。
❓ Q5.マーケティング論の最近のデジタル論点はどう対応すべきか?
✓ A.SNS広告、サードパーティ・クッキー、サブスクリプション、ダイナミック・プライシング、インフルエンサー、D2C、OMO、AIDMA/AISAS/FCBグリッドなどは、市販テキストだけでは情報が不十分な場合がある。日本マーケティング協会の公表資料、経済産業省レポート、専門誌の特集記事などで最新動向をキャッチアップする学習が必要。
❓ Q6.経営組織論のリーダーシップ理論はどう整理して覚えるべきか?
✓ A.6つの主要理論を「特性論→行動論→状況適合論→新しい理論」の4段階で時系列に並べると体系的に理解できる。特性論はトレイト・アプローチ、行動論はオハイオ研究、状況適合論はフィードラー・パス・ゴール・SL理論、新しい理論は変革型・サーバント・LMX理論。「パワーの源泉5種(専門力・正当権力・強制力・報酬力・同一化による力)」も付随論点として押さえる。
❓ Q7.過去問演習はいつから始めればよいか?
✓ A.テキストの一通りの学習を終えた段階から、過去問演習を中心に据えるのが効率的。令和8年度試験を想定すると、令和7年の試験終了直後から学習を始めた方は、テキストインプットを年内に終え、年明けから過去問演習を本格化させるサイクルが標準的。1論点を学習したらその論点の過去問を必ず解くスタイルで進める。
❓ Q8.企業経営理論と2次試験の関係はどう意識すべきか?
✓ A.企業経営理論は、2次試験の事例Ⅰ(組織・人事)と事例Ⅱ(マーケティング・流通)の理論的基盤を提供する科目。1次段階で「単なる暗記」ではなく、「中小企業の実例に当てはめて理解する」アプローチで学習すると、2次試験対策がスムーズに進む。特にSWOT・3C・STP・4P・組織構造・モチベーション理論は2次でそのまま使う。
❓ Q9.不合格になった場合の科目合格制度はどう活用すべきか?
✓ A.中小企業診断士1次試験には科目合格制度があり、企業経営理論で60点以上を取った場合、翌年・翌々年の2年間、その科目の受験を免除できる。仮に総合得点で不合格になっても、得意科目で科目合格を取っておくことで、次年度の負担を大幅に軽減できる。ただし科目合格は権利であり義務ではないため、再受験して総合得点の底上げを図る戦略も選択肢に入る。
❓ Q10.令和8年度試験で最も気をつけるべきことは何か?
✓ A.過去問で見たことがない新傾向論点が必ず数問混ざる」ことを前提に試験に臨むこと。ダイナミック・ケイパビリティ、エフェクチュエーション、組織市民行動、認知バイアス、サブスクリプション、メタバース、D2Cなど、新論点が毎年5〜8問程度出題される。確実に得点できる頻出論点で70%を確保し、新傾向論点は消去法で対応するのが合格点突破の現実的な戦略。

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山口 晋

山口 晋

認定経営革新等支援機関ID:107613000510
経済産業大臣登録 中小企業診断士(登録番号420415)

長野県上田市出身。中小企業診断士・行政書士が所属する、株式会社壱市コンサルティングの代表
不動産業界にて約18年間、不動産売買仲介やビル管理運営に従事。その後、経営コンサルタントとして独立し、株式会社壱市コンサルティングを設立。

得意な業界は、IT業界、不動産業、建設業、飲食業、サービス業全般。
事業計画策定、資金調達、補助金支援などを通じて、事業者の成長フェーズや置かれている状況に応じた支援を行ってきた。

事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、新事業進出補助金、省力投資補助金(一般型)などを中心に、補助金採択総額は15億円以上、約100件以上の支援実績を有する。

一方で、補助金支援やコンサルティングの現場において、「採択されたにもかかわらず事業が前に進まない」「実行段階で立ち止まってしまう」といったケースに数多く立ち会い、正解や制度活用だけでは経営は良くならないという問題意識を強める。

現在は、申請や実行を前提とするのではなく、進む・進まないを含めた経営判断を事前に整理することを重視した支援スタイルへと軸足を移している。
経営者が自ら判断を引き受け、納得して前に進める状態をつくることを目的としている。

また、壱市コンサル塾では、中小企業診断士2次試験対策講座の講師、
実務従事サービス、独立・副業支援などを通じて、診断士の育成や実務支援にも長年携わってきた。
現在は「正解を教える」こと以上に、自ら考え、判断できる人材を増やすことを重視している。

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